京都庭園散歩 五台山清凉寺(2018年4月)

場 所:右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46

拝 観:年中無休(但し、法要等の行事により拝観不可の場合あり)

    霊宝館は春・秋の特別公開時のみ

拝観料:400円(霊宝館は共通券で700円)

拝観時間:9:00~16:00(但し、4月・5月・10月・11月は9:00~17:00)

この地は元嵯峨天皇の皇子・左大臣源融(みなもとのとおる)の山荘・栖霞観(せいかかん)があり、源融の一周忌に当たる寛平8年(896年)に阿弥陀三尊像を造り阿弥陀堂に安置し棲霞寺と号した。その後、天慶8年(945年)に重明親王妃が新堂を建て釈迦像を安置した。源融は紫式部の源氏物語に出てくる主人公・光源氏のモデルとされている人です。

数十年後、奈良東大寺の僧・奝然(ちょうねん)上人が、中国・宋に渡って五台山を巡礼。その時、お釈迦様の尊容を模して名工・毘首竭摩(びしゅかつま)が製作した尊像を模刻した像を、寛和元年(985年)に持ち帰った。奝然は帰国後京都の愛宕山を中国・五台山に見立ててこの釈迦如来立像を安置する寺を建立しようとしたが果たせず、遺志を継いだ弟子の盛算(じょうさん)により棲霞寺の境内に清凉寺が建立され安置された。

その後、弘安2年(1279年)に円覚上人が融通念仏を勤修したことから大念仏が盛んになり、融通念仏の道場となった。享禄3年(1530年)に円誉上人が当寺に入り浄土宗の寺となる。

その後度重なる災害にあったが、徳川綱吉の母・桂昌院の発願で伽藍の復興が行われ現在に至る。

昭和28年に釈迦如来像の内部を調査したところ、絹製の五臓六腑をはじめ文章・奝然の遺品・仏画等の多くの納入品(いづれも国宝)が見つかっている。

祇王寺を出て西に10分弱で清凉寺の西門に至ります。

門を潜ると広い境内に出ます。石畳が真っすぐ本堂まで延び、右の折れて雄大な仁王門まで続いています。西門を入って右手に鐘楼、その先に多宝塔があります。

釈迦如来像を安置する本堂(釈迦堂)に対峙する仁王門。

仁王門から見て右手に八宗論池があり手前に桜、奥に一切経蔵があります。

本堂の右手に旧棲霞寺の本尊・阿弥陀三尊像を安置していた阿弥陀堂があります。

更にほんどうの脇の小径を進むと右に曲って霊宝館と庫裡があります。

本堂の脇道の突き当りには、本堂と庫裡を結ぶ回廊があり、鶴と松の庭園と弁天堂が見えます。

本堂脇から仁王門を見た景色。

本堂に上がり堂内を巡って裏の引き戸を開けて、回廊から「鶴と松の庭園」を観賞。正面に弁天堂、左奥に忠霊塔

本堂と回廊に囲まれた坪庭の桜。

撮影:2018年04月03日

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