奈良神社仏閣編 金龍山不退寺(2018年5月)
場 所:奈良市法蓮町517
拝 観:無休 (ただし、3月1日~5月31日は春期特別展、10月1日~11月30日は秋期特別展)
拝観料:500年(ただし、特別展時は600円)
拝観時間:9:00~17:00(受付は16:50まで)
真言律宗の寺院で、本尊は聖観世音菩薩。業平寺とも呼ばれ、平城天皇の第一皇子・阿保親王の菩提所。
大同5年(809年)に、平城天皇が譲位された後この地に萱葺きの御殿を造営し隠棲したため「萱の御所」と呼ばれるようになった。その後皇子の阿保親王が、更にその第五子の在原業平朝臣が住したとされる。
業平が伊勢神宮に参拝した際に、天照大神より御神勅を得て、それを機に仁明天皇の詔を奉って、承和14年(847年)に萱の御所を改め寺となし、自らが聖観音像を刻んで本尊となして不退転法輪寺と号し仁明天皇の勅願所となった。
平安時代末期の平重衡による南都焼き討ちにより焼失、その後鎌倉時代になって西大寺の叡尊により再興。江戸時代には寺領50石が付与され伽藍が整っていたが、その後衰退。暫く無住となっていたが、昭和5年(1930年)に青蓮院門跡久邇宮邦英の尽力により国庫補助が下り、本堂・多宝塔及び南門が解体修理され現在に至る。
南門を潜って受付へ。南門は鎌倉時代末期の建築、切妻造り本瓦葺の四脚門で国の重要文化財に指定されています。
入って正面に本堂が見えます。南北朝から室町前期の建立で、正面5間、側面4間の寄棟造本瓦葺き。国の重要文化財に指定されています。
左手の庫裏の北側奥に、ウワナベ古墳付近で発掘されたせ石棺が置かれています。
右手の池の向こうに鎌倉時代の多宝塔が見えます。不退寺での最古の建物で、元来は檜皮葺の二層構造であった。明治の初期に上層部分が取り払われ現在は初層のみが残っています。
南門を入って右手に多宝塔を囲むように池があり中央に石橋が架かっています。
撮影:2018年05月22日
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