京都神社仏閣編 雨宝院(2019年04月)

場 所:京都市上京区智恵光院通上立売通上ル聖天町9-3

拝 観:境内自由

拝観料:無料

拝観時間:9:00~17:00

雨宝院(うほういん)は真言宗泉涌寺派で、開基は弘法大師、本尊は大聖歓喜天尊、山号は北向山(ほっこうざん)。正式名称は北向山雨宝院大聖歓喜寺(だいしょうかんきじ)と言います。通称・西陣聖天(にしじんしょうてん)と呼ばれています。

弘仁12年(821年)に弘法大師が嵯峨天皇の御脳平癒のために玉体に御等身の歓喜天を一刀三礼し、祈願して霊験を発光させて以来、東寺とともに皇城鎮護として栄えた大伽藍でした。しかし応仁の戦乱で堂宇荒廃してしまい、その後天正年間に再興された。現在の建物は、天明の大火(天明8年)で烏有に帰した後に堂舎を再々興されたものです。

観音堂には藤原時代初期の作風を示す木造千手観音菩薩像(国の重要文化財)が安置されています。

本隆寺の直ぐ北側に位置し、狭い境内にびっしりと諸堂宇が建ち並んでいます。南側の上立売通りに面して南門が、西側の智恵光院通りに面して西門があります。

西門から入ると正面に本堂があります。本堂には本尊の大聖歓喜天尊(秘仏)が祀られています。略して聖天さんとも呼ばれ、密教では大日如来の化身で、人間世界の欲望を叶える仏様といわれています。

本堂に向かって左手(北側)には歓喜桜と大きな松があり、松は枝を大きく広げて頭上を覆っています。この松は「時雨の松」と呼ばれ、久邇宮朝彦(くにのみやともひこ)親王が雨宝院を参詣された折、この松の下でにわか雨をしのがれたという言い伝えのある松です。

左(北)側の手前には寺務所が、奥には大師堂があります。大師堂には弘法大師像が安置されています。空海42歳の姿を刻んだものといい、南向きで口を開いており「阿吽汗かきの大師」と呼ばれています。

正面本堂を挟んで左に庚神堂、右に不動堂・稲荷堂が一列に並んでいます。庚神堂には大黒天・釈迦如来・地蔵菩薩が、不動堂には大聖不動明王が祀られています。

本堂を右(南)側に折れると東門があり、その左側に手水舎と西陣5名水の一つの染殿井(そめどのい)があります。また、薄緑色の八重の花を咲かせる珍種「御衣黄(ぎょいこう)桜」もあります。

本堂に向かって右手前(西南)には観音堂がありその奥に祠が3つ並んであります。観音堂には国の重要文化財に指定されている千手観音立像が安置されています。また、観音堂の前には「観音桜」があります。

南門を出て上立売通りへ。

2019年04月04日撮影

0コメント

  • 1000 / 1000