京都庭園散歩 大覚寺・大沢池(1)(2019年04)
場 所:京都市右京区嵯峨大沢町4
拝 観:無休
拝観料:200円(文化財維持協力金として)
拝観時間:9:00〜17:00
この地は元、嵯峨天皇が弘仁年間(810年~824年)に造営した離宮「嵯峨院」の一部で、現在は大覚寺に所属しています。大沢池は中国の洞庭湖を模して築造されたものといわれ、平安時代前期の名残をとどめる池泉船遊式庭園で、人工のものとしては日本最古の庭池とされています。池の北方約100メートルにある「名古曽滝跡」とともに1923年(大正12年)に国の文化財として名勝に指定されました。
大覚寺の堂宇を桜越しに見ながら、参道を東に突き当たると大沢池の入口に至ります。
入口の柵の手前は石橋になっていて、下を有栖川が流れています。有栖川は大覚寺を堀のように四角囲んでおり、一部は大沢池に繋がっています。(境内図)
入口右手に茶室「望雲亭」があります。明治年間に、裏千家のはからいにより建設されましが、昭和48年秋、火災にて焼失。現在の建物は、昭和50年に再建されたものです。
望雲亭の向かいを北に向かう有栖川。この先大覚寺の東南角で二手に分かれます。
大覚寺の築地塀に沿って西に流れている有栖川。
望雲亭を北に進むと格子塀越しに鐘楼と大覚寺の諸堂の甍が見えます。
大覚寺の西側を流れている有栖川の一部は門の手前で大沢池と繋がっています。
更に進むと小門があり、その手前を有栖川の一部が東に分かれ大沢池に繋がっています。
まず北に進み五代明神へ。嵯峨天皇が離宮嵯峨殿を営んだ際、嵯峨天皇が帰依した空海が嵯峨殿の鎮守社として勧請したものです。
鳥居を潜ると左手に社が2つ、右手にも社が2つあります。左手前が「松尾大明神社」、左奥が「愛宕大権現社・清瀧大権現社」です。
右側手前、イチイガシの根元には「正一位稲荷大神社」、右奥は「気比大明神社・多賀大明神社」です。
正面には五代明神の拝殿があり、その奥に本殿があります。本殿には「伊勢外宮・豊受皇大神」「伊勢内宮・天照皇大神」「八幡宮・応神天皇」「春日宮・天津兒屋根命」「住吉社・底筒男命、中筒男命、表筒男命、神功皇后」の神々が祀られています。
五代明神の鳥居の前から振り返って見た景色。正面に見える木造の建物は「気比大明神社・多賀大明神社」で、左手が大沢池です。
五代明神の更に北側には、弘法大師の閼加井(あかい)(仏事に使う清めの水)の建物があります。
閼加井の更に北に東西に3つのお堂が並んで建っています。左(西)側から、大日堂・聖天堂・心経宝堂です。
心経宝堂は、昭和42年(1967年)に嵯峨天皇心経写経1150年を記念して建立された多宝塔です。基壇内部に「如意宝珠」を納めた真珠の小塔を安置し、宝塔内部には秘鍵(弘法)大師尊像を祀っています。
心経宝堂の南、閼加井の東の大沢池のほとりに護摩堂が建っています。
護摩堂の北に約20体ほどの石仏が一列に並んでいます。かなり風化していますが、鎌倉中期の頃のものとみられています。
2019年04日09日撮影
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