京都庭園散歩 善峯寺 Ⅲ(2019年06月)
白山櫻あじさい苑から西に坂道を登ると鎮守社の前に出ます。
境内案内図再掲。
鎮守社は十三仏堂・弁財天堂・毘沙門堂・護法堂の四社からなっており、当山を守護するために元禄5年(1692年)に建立されたものです。向かって左側(奥)から、十三仏・弁財天・毘沙門天・護法尊が祀られています。
鎮守社の正面から石段を下りると、桂昌院廟の入口にあたる瓦葺の小門があります。
小門を潜ると左手に宝篋印塔があります。鎌倉時代に、慈鎮和尚により伝教大師筆の法華経が納められた石塔です。
そして奥に桂昌院廟があります。桂昌院廟は宝永2年(1705年)に建てられたもので、桂昌院の遺髪が納められています。
この辺りから南側や西側を見ると経堂・多宝塔・護摩堂が見え、木々の合間からは京都南部の街並みも見えます。
桂昌院廟を後に小門を潜ると、正面に下の経堂に至る石段があります。Ⅱで見た経堂の奥にあった石段です。
石段を下りずに右に上って鎮守社前に戻ります。石段を登って振り返ると桂昌院しだれ桜越しに経堂が見えます。
更に石段を登ると釈迦堂に至る石段前に出ます。釈迦堂への石段を登らずに直進すると北門に至ります。
石段を登って釈迦堂へ。釈迦堂は明治18年(1885年)建立で、本尊の釈迦如来は源算上人の御作と伝わっているものです。
釈迦堂に向かって右側には、回廊で繋がった建物があります。
釈迦堂に上がって正面の回廊から境内を見ると、正面に手水舎があり右手にしだれ桜があります。そして境内は、正面(東側)は白い土塀に、右手(南側)はさつきの生垣で囲まれていて、白い土塀の先に京都南部(向日町や長岡京市)の街並みが遥かに見えます。
さつきの生垣に沿って西に進むと、「善峯寺奥之院 出世薬師如来」と刻まれた石柱が建っていて、その向こうに稲荷社が見えています。
稲荷社には正一位稲荷大明神を祀っているそうです。
稲荷社から振り返ってさつきの生垣の方を見た景色。
稲荷社の前を右折れすると、道は二又に分かれます。左に登ればけいしょう殿に、直進すれば薬師堂下の石段に至ります。
暫く進むとけいしょう殿の真下に出ます。けいしょう殿は花山法皇西国札所中興一千年を記念して、昭和62年(1987年)に建立されたものです。
けいしょう殿の辺りからも京都南部の眺望を楽しむことが出来ます。
けいしょう殿の前の道を登れば、楽に薬師堂の脇に出れますが、順路に従って、一旦石垣に沿って坂をくだり薬師堂の正面の石段へ。
石段を登って薬師堂へ。薬師堂は元禄14年(1701年)に建立され、本尊は薬師如来です。昭和63年(1988年)に現在の地へ移築されました。
桂昌院の両親は特にこの薬師様を礼念され、子宝を授かり、その子が成長して徳川3代将軍家光の寵愛を得、5代将軍綱吉の母となったことに因み、出世薬師と云われています。
薬師堂に向かって左側に、桂昌院の献歌として「たらちをの 願いをこめし 寺なれば 我も忘れじ なむやくし仏」と刻まれえた歌碑があります。
薬師堂の石段を登って直ぐ右に手水舎があります。
この手水舎のところから東側(上がって来た石段の方)を見ると、ここからも眺望が開けています。
薬師堂南側にある蓮華寿院旧跡庭以降はⅣへ。2019年06月12日撮影。
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